2020.09.25 「季刊 自治と分権」81 特集:コロナショックと国の自治体戦略 国民の生命、健康、社会生活を脅かす新型コロナ感染症の拡大は、これまで公務公共サービスを縮小・解体してきた新自由主義に基づく諸政策の問題が明らかになりました。しかし政府はコロナ禍を「好機」ととらえ、デジタル化を軸に新たな新自由主義的国家戦略を打ち出しています。 コロナ禍に乗じて政府が打ち出した新戦略を「骨太方針2020」や「第32次地方制度調査会答申」などから読み解いて特徴や問題点を明らかにするとともに、コロナショックから国民の生命と健康、くらしと雇用を守るために、国と自治体が果たすべき役割について、憲法と地方自治の理念を踏まえて提起します。
2020.07.09 「季刊 自治と分権」80 特集は「気候変動の要因となっている温暖化防止のため、国と自治体にいま何が求められているか」をテーマに『気候変動と防災、問われる国と自治体の役割』について、「気候危機対策で国と自治体に何が求められるのか」、「土砂災害、河川氾濫への対応と自治体の役割」、「防災と自治体・自治体職員の果たすべき役割」について論じられています。
2020.03.31 「季刊 自治と分権」79 特集は、「地方自治問題研究機構設立20周年記念企画シンポジウム」です。そこでは、「自治体戦略2040構想」を批判的に分析するだけでなく、憲法をいかし、地域の未来をどう切り拓くか、打開と展望について4名の方からの報告を受け、質疑応答が行われました。その中で北海道訓子府町菊池一春町長から、憲法の精神を基調に「すべての町民にやさしい町づくり」への挑戦とした報告がありました。
2019.12.24 「季刊 自治と分権」78 今号の特集は2020年新春座談会です。「憲法を守りいかす、自治体の共同を広げよう」をテーマにコーディネーターの白藤博行専修大学教授と現職・元職の各首長と自治労連中央執行委員長が、住民のいのちと財産を守る首長の責務や、憲法と地方自治を守りいかす運動等について語り合って頂きました。
2019.11.14 研究と報告 136 原発災害避難自治体の現況と復興、自治の課題 -2019年度自治体調査結果の概要- 角田英昭(自治体問題研究所) 現在、東日本大震災・福島第1原子力発電所事故に伴い全域避難を余儀なくされた双葉郡各自治体の帰還と復興対策が進められています。置かれている条件、状況は異なりますが、どの自治体も帰還促進に向けた早期の復旧復興、地域再生、地域経済振興、避難者の生活支援、財政及び推進体制の確立、広域連携など多岐にわたる問題に取り組んでいます。しかし、帰還の現実は厳しく期待通りには進んでいません。 こうした状況を踏まえて、自治体問題研究所と福島自治体問題研究所が2019年7月に双葉郡の原発災害避難自治体(浪江町、葛尾村、大熊町、双葉町)で行った調査からは、この地域の復興・復旧、帰還問題は、何よりも原発事故という特殊な問題に起因しており、それ故の厳しさがあること。また各町村、住民、関係者の努力により一歩一歩前進していますが、課題は多く、時間がかかることなどが明らかにされています。