jichi-bunken

『季刊・自治と分権』は、2024年冬号(94号・2024年1月発行)で終刊とし、デジタルによる無料配信に移行します。新しい名称は『デジタル「自治と分権」』とし、2024年7月より年2回(1月と7月)発行します。自治労連・地方自治問題研究機構のホームページから誰でも無料で閲覧、ダウンロードができるようにします。

2022年 3月 アーカイブ

2022.03.25

「季刊 自治と分権」87

 SDGs(Sustainable Development Goals-持続可能な開発目標)は、2015年に国連で採択された目標です。2030年を期限として「誰一人取り残さない社会の実現」をスローガンに、「世界を持続可能かつ強くしなやかな道筋に移行させる」として、「貧困と格差の是正」「気候変動の打開」「ディーセントワークの実現」「平和で公正な社会」「ジェンダー平等の実現」など17の目標をかかげています。
 一方で、SDGsは目標の達成基準や達成への責任の主体は不明確です。日本政府はSDGsを「地方創生」戦略に取り込んでいますが、「実施方針」(2019改訂版)では、「貧困の解消」や「格差の是正」にはふれていません。また政府と財界は、SDGsの名のもとに「society5.0を実現する」としてプライバシー権を侵害する「スーパーシティ構想」を進めたり、「脱炭素・クリーンエネルギーを実現する」として原発を推進しています。SDGsの名のもとに現在行われている諸施策については検証が必要です。本号では、国連が進めるSDGsの現状と課題について考え、真に持続可能な社会への道筋を探求します。