季刊 自治と分権

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No.66 /
2016.12

季刊 自治と分権 66号

今号は最新の渡辺治論文「安倍政権を倒し平和と福祉の地域と日本をつくる展望―共同の力を『地域』から国政へ―」を掲載。「決戦の年」2017年を迎えるにあたって必読です。

首長インタビューは佐賀県伊万里市長の塚部芳和さん。住民目線で安全安心を追求しています。自慢は直営の図書館。図書館関係者の間では有名な図書館です。建物の設計から運営までユニークで、市民が大事につくり育てていることが伝わってきます。何かの折りに、訪ねてみてはいかがでしょうか。

「住民とつくる自治体政策」シリーズ第3回は、公契約条例を制定して3年の直方市。学童保育事業者の声「最低賃金が保障されるようになって安心感が生まれ、いい仕事をやっていこうという仲間意識が生まれた」は興味深い。

特集は「地域経済と自治体の役割」。早川征一郎氏「地域手当と公務員賃金、地域経済」は、この問題での論文がほしいとの編集委員会での要望を受けて執筆いただきました。
川瀬憲子論文は自民党憲法草案と地方自治・地方財政をめぐる問題をすっきり明快に説いています。学習会にもお薦めです。

「季刊・自治と分権」66 号の内容は下記のとおりです。
1.随想 立憲主義と民主主義の関係を考える 晴山一穂(専修大学教授)

2.首長インタビュー 佐賀県伊万里市長・ 塚部芳和さん
「サービスを低下させない」が基本
住民目線で安心安全を追求
インタビューアー 島袋隆志(沖縄大学准教授)

3.安倍政権を倒し平和と福祉の地域と日本をつくる展望―共同の力を「地域」から国政へ― 渡辺治(一橋大学名誉教授)

4.特集 地域経済と自治体の役割
(1)中小企業振興と地域経済 植田浩史(慶應義塾大学教授)
(2)地方創生=ローカル・アベノミクスと基礎自治体の政策形成過程 小松善雄(元東京農業大学教授)
(3)地域手当(国公地場賃金化)と地方公務員賃金、地域経済 早川征一郎(法政大学名誉教授)

5.自民党憲法改正草案と地方自治・地方財政をめぐる課題 川瀬憲子(静岡大学教授)

6.中小業者への施策拡充求め自治体申し入れを実施 竹村考史(全国商工団体連合会)

7.Q&A イチから教えて!地方行政・地方財政
「国と自治体との関係」 本多滝夫(龍谷大学教授)
「地方公営企業」 関野満夫(中央大学教授)

8.シリーズ 「住民とつくる自治体政策」③ 直方市(福岡県) 公共サービスで働く労働者に生活できる賃金の保障を―“公契約条例”で地域振興と雇用改善をめざす
  取材・レポート:久保貴裕(自治労連・地方自治問題研究機構事務局)/懸谷一(『季刊自治と分権』編集委員・福岡自治労連書記長)

9.弁護団レポート/自治労連弁護団
 非常勤職員の雇止め問題の現在―吹田市・守口市非常勤職員雇止め事件から― 河村学(弁護士)

10.ブックレビュー
(1)保坂渉・池谷孝司著『子どもの貧困連鎖』(新潮文庫) 青木敦子(埼玉県職)
(2)菅野完著『日本会議の研究』(扶桑社新書) 懸谷一(福岡自治労連)

11.自治体日誌(9月~11月)

12.読者のひろば

自治と分権66号