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『季刊・自治と分権』は、2024年冬号(94号・2024年1月発行)で終刊とし、デジタルによる無料配信に移行します。新しい名称は『デジタル「自治と分権」』とし、2024年7月より年2回(1月と7月)発行します。自治労連・地方自治問題研究機構のホームページから誰でも無料で閲覧、ダウンロードができるようにします。

2015年 6月 アーカイブ

No.60 /
2015.06

季刊 自治と分権 60号

 「戦後日本の地方自治」をテーマにおこなった、宮本憲一・猿橋均対談は、公務労働者が持っている「特殊性・全体制」といったものが、捉えられづらくなっている今、宮本先生から、公害闘争、自治研活動などの実践を通じて、自治体・公務公共労働者の本来的役割が語られました。政府の言う「国益」のもとに、住民生活がないがしろにされている今日、必読の対談です。
 ないがしろにされているもののひとつが、人間の尊厳を保障する社会保障の自己責任化と切り捨て政策。戦後の日本において、どのように社会保障が位置付けられてきたか、歴史を振り返りながら、社会保障のあるべき姿と、運動的課題を丁寧に解説した柴田英昭論文。戦争する国づくりと、社会保障充実の両立はあり得ません。
 首長インタビューに登場した、稲本内子町長は、子どもたちに一流の文化を、農家の主婦を経営の主人公にと、住民一人ひとりが輝く政策に力を注いでいます。戦争経験者による体験記録を若者に継承する活動は、歴史認識を正しく後世に伝えるもの。