季刊 自治と分権

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No.64 /
2016.06

季刊 自治と分権 64号

64号表紙

今号の特集は「憲法と地方自治-地方自治制度施行70年」。「自治と分権」誌ならではの企画です。

小林武先生「憲法第8章『地方自治』の70年と安倍『非立憲』改憲の危険性」。
歴史の岐路に立つ今、憲法第8章成立の歴史的意義を確認し、その上で、沖縄が憲法上どのように処遇されたかに触れつつ、戦後の地方自治の歩みを概観しています。そして、安倍政権が強行しようとしている第8章改憲が許しがたいものであることを指摘し、安倍改憲を阻止することこそ地方自治擁護の不可欠の課題であると論じています。さらに、「地方自治の本旨」概念を積極的にとらえることの必要性について問題提起されています。

河村学弁護士「戦争法と自治体・自治体労働者」。
朝鮮戦争時の例も引いて、自治体・自治体労働者が安保法制にどう組み入れられるのかを具体的に示しています。「戦争法が誘発する国民動員体制は、地方自治の否定であり、その存在意義の廃止である」と論じ、現時点での焦点は、参院選挙で戦争法を廃止に追い込む勢力を広げ、改憲を断念させることと指摘し、憲法尊重擁護義務を負う自治体労働者にいっそうの奮起を促しています。

新しく始まったシリーズ「住民とつくる自治体政策」。第1回は「生命尊重行政」を受け継いで60年の岩手県西和賀町のルポです。

他にも読みどころが多数です。

「季刊・自治と分権」64号の内容は下記のとおりです。
1.随想 いま、自治体福祉政策に求められていること 河合克義(明治学院大学教授)

2.首長インタビュー 茨城県石岡市長・今泉文彦さん
地道な施策の積み重ねが10年20年後に実を結ぶ
インタビューアー 永山利和(元日本大学教授)

3.特集 憲法と地方自治─地方自治制度施行70年
(1)憲法第8章「地方自治」の70年と安倍「非立憲」改憲の危険性 
小林 武(沖縄大学客員教授)
(2)憲法の「全体の奉仕者」の意味するもの 晴山一穂(専修大学教授)
(3)社会福祉の危機と地方自治体 浜岡政好(佛教大学名誉教授)
(4)代執行訴訟和解の意味と今後の争点-辺野古新基地問題を通じて地方自治を考える-
新垣 勉(弁護士)

4.戦争法と自治体・自治体労働者 河村 学(弁護士)

5.現場レポート/激増する児童虐待-子ども家庭相談をめぐる動向と児童相談所・市町村の現状と課題-
二見清一(自治労連社会福祉部会事務局長)
西村洋子(同部会幹事・政令市児童相談所勤務)

6.Q&A イチから教えて!地方行政・地方財政
直接請求・住民投票・住民参加  豊島明子(南山大学教授)
地方交付税           梅原英治(大阪経済大学教授)

7.シリーズ 「住民とつくる自治体政策」① 西和賀町(岩手県)
「生命尊重行政」を受け継ぎ60年~医療・保健・福祉の連携で、住民のくらしを守る~
取材・レポート:久保貴裕(自治労連・地方自治問題研究機構事務局)
渡辺孝文(岩手自治労連書記長・『季刊 自治と分権』編集委員)

8.弁護団レポート/自治労連弁護団
「任用論」をふりかざし、「組合潰し」を画策-都立職業能力開発センター非常勤講師解雇事件-
山添健之(弁護士)

9.ブックレビュー
(1)中尾誠・渥美雅康・城塚健之、自治労連全国弁護団『自治体職員の働く権利 Q&A』(日本評論社)
渡辺孝文(岩手自治労連)
(2)車谷長吉『車谷長吉の人生相談 人生の救い』(朝日文庫)
荒田 功(大阪自治労連)

10.自治体日誌(3月~5月)

11.読者のひろば