研究と報告

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2023.06.01

研究と報告143 マイナンバーカードの「市民カード」化 ―その問題点― 稲葉一将(名古屋大学大学院法学研究科・教授)

本稿の趣旨

 私は、「マイナンバーカード普及の新段階―取得『義務化』による公共サービスの変質―」住民と自治2023年6月号23頁において、「デジタル田園都市国家構想交付金制度要綱」に基づく国からの交付金を受けて、地方自治体が、個人番号カード(マイナンバーカード)を、「市民カード」(「町民カード」や「村民カード」も含まれます)としても利用する事業展開の動向について、ごく簡単に述べました。本稿は、いくつかの具体例に絞って、その特徴とともに、考えられる問題点を述べるものです。