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2017年 3月 アーカイブ

No.119 /
2017.03.28

研究と報告119 現行の実態追認のための法整備いつまでも非正規、いつでも雇止めを許さない 松尾泰宏(自治労連中央執行委員・非正規公共評事務局長)

 総務省が設置した研究会は昨年末、臨時・非常勤職員の任用・勤務条件の「適正な確保」として、臨時・非常勤職員のうち、「特別職非常勤」を専門的な職に、「臨時職員」を正規職員の欠員が生じた場合に限定。そのほかの「労働者性の高い職」は「新たな一般職非常勤」に分類する内容を提言した。政府は、地方公務員法及び地方自治法改正法案を3月7日、閣議決定し、開会中の通常国会で成立させ、地方自治体での条例整備などの期間を設けて、2020年4月1日施行をめざしている。
 本稿では、法案が「地方公務員制度の重大な転換である」として厳しく批判している。
No.118 /
2017.03.06

研究と報告118 公共施設の統廃合・再編問題の現況と課題、今後の取組 角田英昭(地方自治研究者)

 総務省は2014年4月、地方自治体に対して公共施設等の総合的、計画的な管理を推進するため、「公共施設等総合管理計画」を速やかに策定するよう要請した。
 これを受けて、各自治体は総合管理計画の策定作業を急ピッチで進め、今年度中にはほぼすべての自治体(99%)で策定される。この計画は、これまでのような自治体任せ、個別施設毎の更新、統廃合に止まらず、国主導で公共施設の全体像を総合的に把握し、財政・政策誘導を図って一元的に統廃合・再編を推進していくものである。
 本稿では、「いま、なぜ、公共施設の統廃合・再編か」、「計画の策定・推進に向けた政府の対応」、「各自治体の計画づくりと実施方針」など、公共施設の統廃合・再編問題の現況と課題、今後の取組みについて考察する。