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2013.07.01

地方交付税算定式の改悪、不交付団体の3倍化政策、国が地方財政圧迫することは許されない

政府が6月14日に閣議決定した経済財政運営の基本指針「骨太の方針」は、地方交付税の算定で上乗せしている地方財政計画の「歳出特別枠」などを見直しの必要性をしめしたが、新藤義孝総務相は5月16日の経済財政諮問会議で、地方交付税の不交付団体を現在の3倍の140団体程度に増やすとの目標も提示している。

政府が6月14日に閣議決定した経済財政運営の基本指針「骨太の方針」は、地方交付税の算定で上乗せしている地方財政計画の「歳出特別枠」などを見直しの必要性をしめしたが、新藤義孝総務相は5月16日の経済財政諮問会議で、地方交付税の不交付団体を現在の3倍の140団体程度に増やすとの目標も提示し、一方で行政改革などを進める自治体を対象に、2014年度から交付税配分を優遇するとしている。
リーマン・ショック後の危機対応のため創設された地方交付税を増やすための歳出特別枠1兆5000億円(2013年度)について、骨太方針は「経済再生に合わせ危機対応モードから平時モードへの切り替えを進めていく」と削減を打ち出している。
これに対し、地方自治体は、「地方経済を下支えしてきたのが特別枠。地方税収や経済動向を踏まえていただかないと大変なことになる」(山田啓二全国知事会長)、「当面維持していただかないと安定財源が確保されない」(藤原忠彦全国町村会長)と反発の声が相次いでいる。
現在の特別枠は、地方法人特別税の導入に伴う地方税の偏在是正効果額を財源とした特別枠「地方再生対策費」を統合した経緯があるなど、さまざまな要素が含まれている。
特別枠により雇用対策や地域経済活性化に必要な財源が確保されているのであって、地方交付税削減を使って地方公務員給与削減を国が地方に「要請」するなどの地方自治介入への批判があるなかで、さらに地方財源を圧縮する政策には反対していかなければならない。
地方交付税の不交付団体を3倍化するというが、不交付団体は2007年時点では142団体あったが、2009年度以降はリーマン・ショックに伴う税収減で大幅に減少し東京都と47市町村の計48団体にと減少している。地方交付税が地方自治体の財政を支えているのである。
 総務相は地方交付税総額を減額する一方で、2014年度から10年間程度、人件費削減で成果を上げた自治体に交付税を増額するなどと、地方交付税制度を行革推進ツールに変質しようとしている。自治体職員をこれ以上定数削減すれば必要な住民サービスが維持できなくなり、6月17日政府の第30次地方制度調査会(会長・西尾勝東大名誉教授)が「市町村合併による行政区域の広域化を踏まえた財政措置を講じる必要がある」と報告していることとも矛盾してしまう。こうした地方交付税制度を国の政策推進の道具にすることは絶対阻止しなければならない。参院選でもその後の臨時国会や地方議会でも、安部政権の暴走を許さず地方財政と地方自治を守る論議を大きく高めなければならない。